2021年03月13日
備えることは守ること 耐震と制震
耐震と制震を車にたとえてみましょう。
耐震は、「シートベルト」です。
どの車にも標準で整備され、法制化も義務付けされていわば当たり前の設備です。
制震は、「エアバック」等の安全設備です。
いまや、エアバックもついているのが当たり前になってきましたが、エアバックのみでは命を守ることは難しいです。
シートベルトと一体化することによりエアバックの良さが際立ちます。
つまり建物も耐震で守ることが標準化されてきましたが、まだまだ制震の技術を活かすことにはなっていません。
最近自宅を新築いたしましたが、以前より使用したかった制震のダンパーと制震テープを使用しました。
もちろん耐震性能は標準の耐震性能2を取得しましたが、それ以上の効果を実感したのは、交通振動などの小さな揺れや震度4程度の地震がありましたが、まったくと言っていいほど揺れを感じませんでした。
揺れを吸収しているのだと思いますが、建物が受ける衝撃(加速度)を軽減(引き算)することができているのだと思います。
また、今回、日本建築防災協会の耐震診断と限界耐力計算を行いました。
もちろん、3階建てですので構造計算を行いました。
安心、安全は目に見えないものです。
しかし、備えることは守ることになります。
耐震は、「シートベルト」です。
どの車にも標準で整備され、法制化も義務付けされていわば当たり前の設備です。
制震は、「エアバック」等の安全設備です。
いまや、エアバックもついているのが当たり前になってきましたが、エアバックのみでは命を守ることは難しいです。
シートベルトと一体化することによりエアバックの良さが際立ちます。
つまり建物も耐震で守ることが標準化されてきましたが、まだまだ制震の技術を活かすことにはなっていません。
最近自宅を新築いたしましたが、以前より使用したかった制震のダンパーと制震テープを使用しました。
もちろん耐震性能は標準の耐震性能2を取得しましたが、それ以上の効果を実感したのは、交通振動などの小さな揺れや震度4程度の地震がありましたが、まったくと言っていいほど揺れを感じませんでした。
揺れを吸収しているのだと思いますが、建物が受ける衝撃(加速度)を軽減(引き算)することができているのだと思います。
また、今回、日本建築防災協会の耐震診断と限界耐力計算を行いました。
もちろん、3階建てですので構造計算を行いました。
安心、安全は目に見えないものです。
しかし、備えることは守ることになります。
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備えることは守ること 表層地盤増幅率
地震波は、地下の岩盤に到達した後、その上に堆積する地盤中を上昇しながら揺れを増幅させて、地表に達します。
地盤は、深い場所ほど古く堆積するので、深いほど堅く、浅くなるに従って柔らかくなる構造をしています。
地震波は、堅い地層から軟らかい地層に揺れが伝わると、揺れが増幅されます。
山地に比べ、台地の方が柔らかいので揺れは大きくなります。
一般的に、軟弱な地盤では、地表の揺れは地下深くの岩盤に比べ5〜10倍に、支持基盤に比べ2〜3倍に増幅されます。
揺れが3倍になると震度が1大きくなります。
一般的に建物を建てる時に、地盤調査を行います。
これは、地盤がどの程度の荷重に耐えられるか、また、地盤の沈下に対して抵抗力がどのくらいあるかを示す指標です。
専門的には長期許容応力度と言います。また、建物の荷重を支えるだけの力を示すのが支持力です。
それに対して、「表層地盤増幅率」と言われるものがあります。
地表面近くに堆積した地層の地震時の揺れの大きさを数値化したもので、地震に対する地盤の弱さを示します。
地震の力を割り増しする係数であり、数値が大きいほど地盤は弱く揺れは大きくなります。
「1.5」を超えれば要注意で、「2.0」以上の場合は強い揺れへの備えが必要であるとされています。
そのために「表層地盤増幅率」を考慮した地盤対策が必要です。
地盤は、深い場所ほど古く堆積するので、深いほど堅く、浅くなるに従って柔らかくなる構造をしています。
地震波は、堅い地層から軟らかい地層に揺れが伝わると、揺れが増幅されます。
山地に比べ、台地の方が柔らかいので揺れは大きくなります。
一般的に、軟弱な地盤では、地表の揺れは地下深くの岩盤に比べ5〜10倍に、支持基盤に比べ2〜3倍に増幅されます。
揺れが3倍になると震度が1大きくなります。
一般的に建物を建てる時に、地盤調査を行います。
これは、地盤がどの程度の荷重に耐えられるか、また、地盤の沈下に対して抵抗力がどのくらいあるかを示す指標です。
専門的には長期許容応力度と言います。また、建物の荷重を支えるだけの力を示すのが支持力です。
それに対して、「表層地盤増幅率」と言われるものがあります。
地表面近くに堆積した地層の地震時の揺れの大きさを数値化したもので、地震に対する地盤の弱さを示します。
地震の力を割り増しする係数であり、数値が大きいほど地盤は弱く揺れは大きくなります。
「1.5」を超えれば要注意で、「2.0」以上の場合は強い揺れへの備えが必要であるとされています。
そのために「表層地盤増幅率」を考慮した地盤対策が必要です。
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備えることは守る事 スリップ挙動
大きな地震の後には、必ず余震が来ます。
東日本大震災の時にも何度も何度も大きな余震が襲い、東北の沿岸の方々もこの余震のために避難が遅れ、津波の被害にあってしまった方も数多くいらっしゃたそうです。
熊本地震では、震度7の本震の後にも震度7の余震(前震?)が襲いました。
その後の余震により数多くの建物が被害にあいました。
この繰り返される地震で被害にあった多くの建物を調査してみると「スリップ挙動」のために倒壊したのではないかといわれています。
この「スリップ挙動」とは、1回目の地震で釘何度の金物が緩んで、建物の損傷が進み、2回目の地震の後に建物の変形が極端に大きくなるというものです。
熊本県益城町では、長期優良住宅を取得した最新の耐震住宅でも倒壊したそうです。
これはスリップ挙動が原因ではないかと言われています。
では、このスリップ挙動を防ぐ方法はないのかということですが、木造住宅でも導入され始めた「制震工法」が繰り返される地震に対して有効ではないかと言われています。
一度目の挙動に対しては、耐震でがっちりと受け止め、二度目三度目の挙動には、制震の設備で対抗します。
つまり、筋交いや合板などで地震力に耐える「剛性」とダンパーや高減衰ゴムで地震力を吸収して建物を倒壊や損傷を「靭性」によって防止する方法です。
この方法であれば、共振対策にも有効です。
熊本地震では、一度目の震度7と二度目の震度7では揺れ方が違ったそうです。
一度目では短い周期の揺れが襲い、二度目では高層ビルなどが共振する長周期の違うタイプの揺れが襲い、共振を起こし、あらゆる建物を破壊しました。
共振を起こさないためにもあらゆる揺れに対抗する工法や設備が必要です。
また、基礎や地盤に対しての信頼性も重要です。
次回は、この地盤についてお話します。
東日本大震災の時にも何度も何度も大きな余震が襲い、東北の沿岸の方々もこの余震のために避難が遅れ、津波の被害にあってしまった方も数多くいらっしゃたそうです。
熊本地震では、震度7の本震の後にも震度7の余震(前震?)が襲いました。
その後の余震により数多くの建物が被害にあいました。
この繰り返される地震で被害にあった多くの建物を調査してみると「スリップ挙動」のために倒壊したのではないかといわれています。
この「スリップ挙動」とは、1回目の地震で釘何度の金物が緩んで、建物の損傷が進み、2回目の地震の後に建物の変形が極端に大きくなるというものです。
熊本県益城町では、長期優良住宅を取得した最新の耐震住宅でも倒壊したそうです。
これはスリップ挙動が原因ではないかと言われています。
では、このスリップ挙動を防ぐ方法はないのかということですが、木造住宅でも導入され始めた「制震工法」が繰り返される地震に対して有効ではないかと言われています。
一度目の挙動に対しては、耐震でがっちりと受け止め、二度目三度目の挙動には、制震の設備で対抗します。
つまり、筋交いや合板などで地震力に耐える「剛性」とダンパーや高減衰ゴムで地震力を吸収して建物を倒壊や損傷を「靭性」によって防止する方法です。
この方法であれば、共振対策にも有効です。
熊本地震では、一度目の震度7と二度目の震度7では揺れ方が違ったそうです。
一度目では短い周期の揺れが襲い、二度目では高層ビルなどが共振する長周期の違うタイプの揺れが襲い、共振を起こし、あらゆる建物を破壊しました。
共振を起こさないためにもあらゆる揺れに対抗する工法や設備が必要です。
また、基礎や地盤に対しての信頼性も重要です。
次回は、この地盤についてお話します。
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備えることは守ること 地震と共振現象
地震の周期と建物の周期が一致しないようにするのが肝要であると前回お伝えしました。
この地震の揺れの周期と建物の固有周期が一致することを「共振」と呼びます。
熊本の地震ではこの「共振」と繰り返される周期の違う地震により大きな建物の被害を受けました。
東日本大震災の時に建設中であった東京スカイツリーは、設計の原理は五重塔をもとにしているといわれています。
五重の塔は、いかなる地震が起きても転倒しません。
これは、地震の際に柳のように揺れて五重の塔は耐えるという設計になっています。
しかし、本当のところ五重の塔の転倒しないメカニズムは、どのような地震においても「共振」しないように設計されているらしいのです。
五重の塔の固有周期は4秒と見積られています。
これは、武藤 清先生の見積ですが、この4秒という数字は、他の国々でもまず見られない数字だそうです。
関東大震災クラスの固有周期でも2秒程度だそうです。木造の低層家屋を倒壊させる揺れが1〜1.5秒程度です。
また、「長周期地震動」と「短周期地震動」にわけられていますが、1.5秒までが短周期、1.6秒からが長周期と言われています。
短くガタガタと揺れるのが短周期であり、ゆっくりと大きく揺れるのが長周期になります。
このため、超高層ビルの設計においては、この固有周期4秒という数字で霞が関ビルが設計されました。
4秒であればまず倒壊することはないという前提ですが、熊本地震で社「4秒」に達してしまったそうなのです。
つまりどんなに倒れない設計と言われた五重の塔も熊本にあったなら倒壊してしまったというのです。
柳の枝のように揺れて倒壊しないという建物も、共振を起こすことで倒壊してしまうということです。
そのため、揺らさない建物の有効ではないかという考え方になってきました。
これが、免振や制震工法です。
この地震の揺れの周期と建物の固有周期が一致することを「共振」と呼びます。
熊本の地震ではこの「共振」と繰り返される周期の違う地震により大きな建物の被害を受けました。
東日本大震災の時に建設中であった東京スカイツリーは、設計の原理は五重塔をもとにしているといわれています。
五重の塔は、いかなる地震が起きても転倒しません。
これは、地震の際に柳のように揺れて五重の塔は耐えるという設計になっています。
しかし、本当のところ五重の塔の転倒しないメカニズムは、どのような地震においても「共振」しないように設計されているらしいのです。
五重の塔の固有周期は4秒と見積られています。
これは、武藤 清先生の見積ですが、この4秒という数字は、他の国々でもまず見られない数字だそうです。
関東大震災クラスの固有周期でも2秒程度だそうです。木造の低層家屋を倒壊させる揺れが1〜1.5秒程度です。
また、「長周期地震動」と「短周期地震動」にわけられていますが、1.5秒までが短周期、1.6秒からが長周期と言われています。
短くガタガタと揺れるのが短周期であり、ゆっくりと大きく揺れるのが長周期になります。
このため、超高層ビルの設計においては、この固有周期4秒という数字で霞が関ビルが設計されました。
4秒であればまず倒壊することはないという前提ですが、熊本地震で社「4秒」に達してしまったそうなのです。
つまりどんなに倒れない設計と言われた五重の塔も熊本にあったなら倒壊してしまったというのです。
柳の枝のように揺れて倒壊しないという建物も、共振を起こすことで倒壊してしまうということです。
そのため、揺らさない建物の有効ではないかという考え方になってきました。
これが、免振や制震工法です。
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備えることは守ること 固有周期
今から10年前の東日本大震災(M9.0)では、皆様ご存知のようにすさまじい被害を経験しました。
かつてない大きな津波の被害は、様々な映像で記録され大きな衝撃を受けました。
平成28年の熊本地震(M7.0)では、どちらが本震とも言えないようなM7.0を2度も経験し、最新の長期優良住宅でさえも倒壊した地震でした。
また、その2年後の平成30年の北海道胆振東部地震では、経験したことの無い全道ブラックアウトにより、生活がままならない事態に北海道の方々は陥りました。
それら、巨大地震の経験から大災害のメカニズムが解明されてきました。
建物には、それぞれ固有周期と呼ばれるものがあります。
地震が起きてしまうと建物に振動エネルギーが伝わります。建物により揺れ方は変わってきます。
揺れ方は周期と同じです。
建物により揺れやすい建物と揺れにくい建物があり、建物の高さや重量、粘り強さや配置の仕方により揺れ方が変わり、それぞれ揺れやすい揺れ方があります。
これを「固有周期」と呼びます。
建物が大きく重いほど長くなり、剛性が大きくなるほど短くなります。
一般的に、活断層などで起きうる阪神淡路大震災のような直下型地震では、地震動の周期は短く、東日本大震災のような海溝型の地震では周期は長くなります。
建物と同時に地盤の固さも重要です。
固い地盤は短い周期の振動を伝えやすく柔らかい地盤は、長い周期の振動を伝えやすいという特性があります。
建物固有周期と地震の周期が一致したときに、建物にダメージを与えます。
特に木造家屋に多くの被害を与えた阪神淡路大震災では「キラーパルス」という1秒〜2秒周期の揺れが発生したといわれています。
建物を建設する際には、建設予定地の固有周期と建物の固有周期が一致しないような設計をすることが重要です。
かつてない大きな津波の被害は、様々な映像で記録され大きな衝撃を受けました。
平成28年の熊本地震(M7.0)では、どちらが本震とも言えないようなM7.0を2度も経験し、最新の長期優良住宅でさえも倒壊した地震でした。
また、その2年後の平成30年の北海道胆振東部地震では、経験したことの無い全道ブラックアウトにより、生活がままならない事態に北海道の方々は陥りました。
それら、巨大地震の経験から大災害のメカニズムが解明されてきました。
建物には、それぞれ固有周期と呼ばれるものがあります。
地震が起きてしまうと建物に振動エネルギーが伝わります。建物により揺れ方は変わってきます。
揺れ方は周期と同じです。
建物により揺れやすい建物と揺れにくい建物があり、建物の高さや重量、粘り強さや配置の仕方により揺れ方が変わり、それぞれ揺れやすい揺れ方があります。
これを「固有周期」と呼びます。
建物が大きく重いほど長くなり、剛性が大きくなるほど短くなります。
一般的に、活断層などで起きうる阪神淡路大震災のような直下型地震では、地震動の周期は短く、東日本大震災のような海溝型の地震では周期は長くなります。
建物と同時に地盤の固さも重要です。
固い地盤は短い周期の振動を伝えやすく柔らかい地盤は、長い周期の振動を伝えやすいという特性があります。
建物固有周期と地震の周期が一致したときに、建物にダメージを与えます。
特に木造家屋に多くの被害を与えた阪神淡路大震災では「キラーパルス」という1秒〜2秒周期の揺れが発生したといわれています。
建物を建設する際には、建設予定地の固有周期と建物の固有周期が一致しないような設計をすることが重要です。
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備えることは守ること 1
まずは、基本的な事柄の確認です。
地震の速報などでよく聞く言葉に「マグニチュード」と「震度」があります。
マグニチュードとは、地震の規模の大きさを表す言葉で、マグニチュードが1増えればエネルギーは約30倍と言われています。
M6が1とするなら、M7は30倍であり、M8なら約1000倍です。
震度とは、揺れの強さを表します。
震源を100Wの電球と考えます。100Wの電球の近くは、とても明るいですが離れれば離れるほど暗くなっていきます。これと同じように震源が大きければ震度も大きくなり、震源が小さければ震度も小さくなります。
揺れが、地震が起きた場所から遠ければ遠いほど小さいので、震度も小さくなります。
また、震度には階級があります。
身体に感じない震度0から震度7まで10段階あります。震度5と6には強弱がありますが、これは阪神淡路大震災後に追加されました。
平成8年4月から平成31年4月30日までに震度6弱以上の地震は、54回もありました。およそ5か月に1回は、日本のどこかで大きな地震が起きています。
建築基準法は、この地震との闘いです。
大きな地震が、起きるたびに基準法が改正されてきました。
昭和25年 建築基準法制定(耐震基準)
↓
昭和53年 宮城沖地震(M7.5)
↓
昭和56年 建築基準法改正(新耐震基準)
↓
平成7年 阪神淡路大震災 (M7.3)
↓
平成12年 建築基準法改正 (地盤補強工事義務化)
↓
平成16年 新潟中越地震 (M6.8)
↓
平成21年 長期優良住宅促進法制定 (耐震等級)
地震の被害という尊い犠牲と引き換えに、耐震基準の強化を図ってきました。
建物は、生活のすべてをつかさどる基本であり、生命や財産を守ってくれるものです。
この守てくれるはずの建物の犠牲により、多くの人命や財産が失われてきました。
私ども、建築業者は、この大きな義務ともいえる地震の被害から守る住宅を作るということを深く考えなければならないのです。
地震の速報などでよく聞く言葉に「マグニチュード」と「震度」があります。
マグニチュードとは、地震の規模の大きさを表す言葉で、マグニチュードが1増えればエネルギーは約30倍と言われています。
M6が1とするなら、M7は30倍であり、M8なら約1000倍です。
震度とは、揺れの強さを表します。
震源を100Wの電球と考えます。100Wの電球の近くは、とても明るいですが離れれば離れるほど暗くなっていきます。これと同じように震源が大きければ震度も大きくなり、震源が小さければ震度も小さくなります。
揺れが、地震が起きた場所から遠ければ遠いほど小さいので、震度も小さくなります。
また、震度には階級があります。
身体に感じない震度0から震度7まで10段階あります。震度5と6には強弱がありますが、これは阪神淡路大震災後に追加されました。
平成8年4月から平成31年4月30日までに震度6弱以上の地震は、54回もありました。およそ5か月に1回は、日本のどこかで大きな地震が起きています。
建築基準法は、この地震との闘いです。
大きな地震が、起きるたびに基準法が改正されてきました。
昭和25年 建築基準法制定(耐震基準)
↓
昭和53年 宮城沖地震(M7.5)
↓
昭和56年 建築基準法改正(新耐震基準)
↓
平成7年 阪神淡路大震災 (M7.3)
↓
平成12年 建築基準法改正 (地盤補強工事義務化)
↓
平成16年 新潟中越地震 (M6.8)
↓
平成21年 長期優良住宅促進法制定 (耐震等級)
地震の被害という尊い犠牲と引き換えに、耐震基準の強化を図ってきました。
建物は、生活のすべてをつかさどる基本であり、生命や財産を守ってくれるものです。
この守てくれるはずの建物の犠牲により、多くの人命や財産が失われてきました。
私ども、建築業者は、この大きな義務ともいえる地震の被害から守る住宅を作るということを深く考えなければならないのです。
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2021年03月06日
3.11がまたやってきます。
あの日から10年経ちました。
様々な思いが皆さんの中にあると思います。
あの日東京でも色々なことがありました。
10年の間にも熊本の地震や台風での被害などにより、災害大国ニッポンは、耐え忍んできました。
まだまだ復興したとは言えない東北、特に福島では風評の被害は未だ癒えません。
つい先日も余震と思われる海溝型の大きな地震がありましたが、深いところで起きたため津波にはなりませんでしたが、ひとつ間違えば大きな被害が、また福島を襲うところでした。
私たちができることは、いつ来るかわからない地震に「備える」ことです。
平成23年 東日本大震災(M9.0)
平成28年 熊本地震 (M7.0)
平成30年 北海道胆振東部地震 (M6.7)
これらの地震の経験から大災害をもたらすメカニズムがようやくわかってきました。
固有周期
共振現象
スリップ挙動
表層地盤増幅率
これらのメカニズムをこれからわかりやすく説明したいと思っています。
巨大地震の発生確率は東京では今後30年間に83%の数値です。
直下型の震度6程度の地震では、いつ起きるか全くわかりません。
「備えることは、守ること」です。
私でわかる範囲での知識ですが、皆さんの備える手立てになれば幸いです。
様々な思いが皆さんの中にあると思います。
あの日東京でも色々なことがありました。
10年の間にも熊本の地震や台風での被害などにより、災害大国ニッポンは、耐え忍んできました。
まだまだ復興したとは言えない東北、特に福島では風評の被害は未だ癒えません。
つい先日も余震と思われる海溝型の大きな地震がありましたが、深いところで起きたため津波にはなりませんでしたが、ひとつ間違えば大きな被害が、また福島を襲うところでした。
私たちができることは、いつ来るかわからない地震に「備える」ことです。
平成23年 東日本大震災(M9.0)
平成28年 熊本地震 (M7.0)
平成30年 北海道胆振東部地震 (M6.7)
これらの地震の経験から大災害をもたらすメカニズムがようやくわかってきました。
固有周期
共振現象
スリップ挙動
表層地盤増幅率
これらのメカニズムをこれからわかりやすく説明したいと思っています。
巨大地震の発生確率は東京では今後30年間に83%の数値です。
直下型の震度6程度の地震では、いつ起きるか全くわかりません。
「備えることは、守ること」です。
私でわかる範囲での知識ですが、皆さんの備える手立てになれば幸いです。
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2018年10月09日
災害に備える家
このところの、あらゆる災害には驚くばかりです。
今までに経験したことの無いような、台風や豪雨は観測史上初めてという文言が必ず付いてきます。
西日本を襲った集中豪雨の傷も癒えないうちにやってきた、台風21号の後に北海道胆振東部地震の被害は驚きました。
その後に来た台風24号は未明の関東に被害をもたらし、ものすごいスピードで夜中に駆け抜けていきました。
毎週の台風対策に現場で働く職人さんたちも辟易としています。
カテゴリ5のスーパー台風24号
しかしながら、今でも仮設住宅にお住まいの方たちのことを考えれば、そんなことを言ってられません。
昔から「災害は忘れたころにやってくる」と言われてきましたが、こんなことが毎度毎度続くようでは、今までの住宅の考え方も変えなければならないのかもしれません。
台風の規模も、今までの規模とは比べようもなく、時期も今までの時期ではなくなり進路も常識外れになってきます。
地震であれば、強度を上げることは、容易くはありませんが、できない事ではありません。
液状化もある程度は予想できますし、対策も自分のところだけという話ならできないこともありません。
日本全体で見るならばで、世界中であらゆる災害に対して備えなければならないという点では、日本はずば抜けています。
地震に台風、津波や雷などの自然災害のほかにも火事はまだまだ木造住宅の多い日本では、本当に恐ろしい災害です。
建築では、あらゆる事象に対して、安全率と言われるものを掛けていきます。
その安全率も基準を法にのっとるばかりではなく、自己責任においてもっと増やしていかなければならない時代になってきたようです。
eco_house at 17:59|Permalink│Comments(0)│
2018年08月29日
耐震リフォームが始まります。
私どもの工事の中で、決して比重は高くはないのですが、毎月コンスタントに行っている工事があります。
それは「耐震リフォーム」です。
毎月に定期的に開催している耐震セミナーを受講された方や、WEBからご自宅の状況がご不安になり、耐震診断をご希望されて、補強の工事を行いたいとのことです。
工事の内容は、100件あれば100件とも違うのが、このリフォームの特徴です。
建てた年代や、建てた施工者により建物の素性のようなものが変わってきます。
目視での現状の状況を判断して、建築当時の図面があれば現況の数値を判断します。
こちらのお宅は、きちんと施工された工務店の方の確認申請書があり、住宅金融公庫を使われたために図面が現存してありました。
それでも、三人がかりで計測して、判りうる限りの情報を集めます。写真では、ひよっこのコーディネーターの遠藤がベテランの阿部のアシスタントで計測しています。
今年の暑さは尋常ではなく、すさまじい暑さの中計測しました。
今回、当初は、屋根の軽量化だけ行う予定でしたが、遠くにお住いのお嬢様の助言で、ある程度室内の耐震も行うこととなりました。
提案も、千差万別です。
数値だけを上げることであれば、いくらでもあげられます。しかし、お施主様が不安に思われていることやその建物の性格なども判断して、耐震の計画を練っていきます。
けっして、派手な仕事ではなく、リフォーム後も見えない安心を買うような仕事です。
しかし、実際に「建物が揺れなくなった」とか「安心して眠れるようになった。」等のお言葉をお聞きするとやはりやりがいのある仕事だと思います。
台風も心配ですが、屋根と大きな窓を二か所も小さくする耐震工事です。
私が、しっかりと監理して納めたいと思います。
また、ご報告します。
eco_house at 18:14|Permalink│Comments(0)│
2018年07月05日
耐震ナイトセミナーを開催します。
大阪の北部を襲った直下型地震は、都市災害の恐ろしさをまざまざと見せつけてくれました。
東北の大震災からかれこれ7年が経ちました。
その時に、我々建築業者として何かお役に立てることはないかと始めたのが、「耐震セミナー」でした。
当時、悪徳業者が地震で不安がる消費者をあおり、いろいろとおかしな業者が好き勝手なことをやっていました。
そんな中、少しでも正しい知識を持っていただき、大きなリフォーム工事を行わくとも、いつ来るかわからない地震に対して用意ができないかと始めたのがきっかけでした。
大阪の北部を襲ったMj6.1の規模の地震は、震度6弱の直下型地震でした。直下型地震の恐ろしいところは、断層があるところどこでも起こりうるということです。
今回の被害総額は1800億円ともいわれ、4人もの人が亡くなり、数多くの怪我をされた方がいらっしゃたそうです。
住家の全壊6棟、半壊57棟、一部破損23,544棟もの被害があったそうです。
東京でもいつ起こるかわからない「直下型地震」に対して、備えは必要です。
まして、命を守ってくれる住宅の中で被害があってはならないのです。
そんな思いから始めた耐震セミナーですが、かれこれ30回近くになりました。
木造住宅に限っての耐震補強のやり方や、木造ならではの弱さや強さなど1時間ぐらいですが、私たちが持っている知識のすべてをお話しします。
地震の専門家でもなんでもないただの建築屋ですが、18の時から木造住宅だけを造り、直してきました。
木造の素晴らしさも弱点も十分に理解しているつもりです。
我々、建築業者だからこそお話できることもあると、私は思っています。
まったく営業目的なんぞではありませんのでお気軽にいらしてください。
今回は、前回好評だった夜に開催します。
よろしくお願いします。
eco_house at 17:00|Permalink│Comments(0)│